ピアノのキホンは種類を知ることから
あなたの家にピッタリなピアノの種類はどれ?
ピアノの魅力は数え切れないほどありますが、楽器という視点で見ると、音を出すだけなら簡単な楽器といっても問題ないはずです。
なにしろ、バイオリンのような音合わせも必要なく、フルートのように最初の音を出す練習を重ねる必要もなく、ギターのように難しい指の配置もなく、単純に「ド」の鍵盤を押せば「ド」の音がちゃんと出てくるのですから。
楽器としてはいたってシンプルなピアノですが、歴史は古く、世界最古のピアノは1720年に作られたといわれています。そして、現代でも様々な技術や素材と融合し、進化しています。これからピアノを習いはじめるのなら、どんなピアノを購入すべきか。まずはピアノの種類から学んでいきましょう。
グランドピアノ
コンサートホールなどで、プロの演奏家が使用するタイプのピアノです。大ホールにも負けないほど、大きく響く音が魅力。
水平に広がる形は伴奏や演奏会に適しており、奏者の視界を遮りません。さらに、大屋根を開閉することで、異なる音量の演奏が可能です。
サイズや技術力の分価格も高く、一般的な住居スペースに置くには、部屋のサイズの面からも、音の大きさの面からも難しいというデメリットがあります。
アップライトピアノ
狭い住宅事情に対応する形で広まったタイプのピアノです。
縦長の構造上、グランドピアノよりも設置スペースが少なくて済み、生産コストも相対的に低くなるため、手頃な価格で購入できます。初めてピアノを購入する人は、ほとんどがこのタイプを選びます。
音の大きさやタッチの重さでは、グランドピアノに劣りますが、メーカーごとの工夫により自分好みの音を表現できます。
電子ピアノ
デジタル技術が大幅に進み、アコースティックピアノ(グランドピアノやアップライトピアノのような従来型のピアノ)の音も再現できるような電子ピアノも登場しています。録音や伴奏に向いており、持ち運びも楽、そして圧倒的に安いというメリットがあります。
しかし、多くのピアニストや技術者が、電子ピアノを「ピアノ」とは見ていません。あくまで音を奏でる電子機器という認識です。きちんとピアノを習うならば、アコースティックピアノをおすすめします。