KAWAI(カワイ)
こんな人におすすめ・カワイのピアノ
予算 | 音色 | タッチ | デザイン |
---|---|---|---|
30~100万円台 | 優しい音 | ヤマハより少し重い | スタンダード&シンプル |
カワイは、1927年に設立されたピアノメーカーです。ヤマハに次ぎ、世界で2番目に大きなメーカーで、日本で初めて独自のアクションを製作しました。
創業者の河合小市は1897年から日本楽器(現ヤマハ)に勤めていました。そこから独立し、1927年に自身の会社を立ち上げました。第二次世界大戦で工場が破壊され、見通しが立たなくなった時代もありましたが、工場を再設立したのち、近代的な生産技術を導入したり、若い親たちに音楽教育の有用性を訴えたりと、積極的にセールスを行い、ピアノを推奨。全国規模の音楽教室のネットワークと、音楽講師の養成学校を設立しました。
ピアノ工場の製造工程にロボット技術を導入したり、より丈夫で安定したアクション部分の材料を追究するため、他のメーカーに先駆け新素材を使用するなど、現代の技術を注ぎ込んだピアノが特徴です。
また、アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノマスターコンクールと、ショパン国際ピアノコンクールで公式楽器に認定されており、カワイピアノに厚い信頼があることがわかります。さらにShigeru Kawai ピアノ研究所では、ピアノ製作者たちが手仕事の技を用いると同時に、研究スタッフが最先端の機器を駆使して、分析や開発を行なっています。職人と研究者が切磋琢磨し、世界水準のピアノを生み出しています。
新品・中古の特徴
カワイピアノは、世界で2番目に大きなピアノ製作会社であり、定番のピアノとして人気があります。学校やホール、家庭でも広く使われており、安定した品質や、国産のしっかりしたピアノを求めている人に向いています。
カワイのピアノの音色の特徴として、透明感のある音と、静かでしっとりとした深い響きを持つことが挙げられます。低音の重厚な伸びは素晴らしいですが、逆に言うと、まろやかさや華やかさには欠けるということにもなるため、ショパンやドビュッシーといったクラシック系の音楽を弾きたい、和音のひとつひとつの音を大切にしたいという人向きのピアノといえます。
新品の主力モデルは100万円台半ばほどです。
今までは量産販売に注力していましたが、最近はレギュラー器種をベースに、購入者のピアノ練習の傾向、好みを踏まえたセミオーダーも実施しています。セミオーダーをした上で、さらに入念んな作り込みや調整を施す特別選定調整モデルは、ほとんどカスタムメイドです。ピアノに対して強いこだわりがある人にもおすすめです。
中古ピアノの場合は60~90万円台が主力となり、これまでの生産数量も多いことから、選択肢に幅を持って選べるというメリットがあります。
カワイのアップライトピアノの種類と特徴
Kシリーズ
「Kシリーズ」はカワイのスタンダードモデルで、シリーズの中にもさまざまなタイプを用意しています。
音にも高級感のあるデザインにもこだわった「K-700」、スタジオ演奏からレッスンまで幅広い用途に適した「K-500」、4年連続年間最優秀アコースティック・ピアノ賞に選ばれたモデルの後継種「K-300」など、幅広いバリエーションが揃っています。
K-300についてはカラーバリエーションも豊富なので、好みの色合いを選べる点も魅力です。
シリーズの中でもサイズ感や音色などが異なりますので、いろいろな製品を実際に触り、違いを感じてみるとよいと思います。
Any Time X2
「Any Time X2」は、アップライトピアノに搭載する消音機能。
「K-200 ATX2-p」は、エントリーモデルのK-200に消音機能を搭載したモデルです。
消音機能がついていることで、いつでも好きな時間にピアノを弾くことができるので、スケジュールに練習時間を左右される心配がありません。
消音機能を備えるにはデジタル音源を使用する必要がありますが、このモデルは実際に海外のピアノコンクールで活躍したピアノの音色を、88鍵すべて弱打から強打までサンプリングして作っていますので、実に美しい音色を誇ります。
より密度の濃いレッスンをしたいという人に自信をもっておすすめできるモデルです。
インテリアピアノ
カワイのインテリアピアノは、音色は当然のことデザインにもこだわって作られたアップライトピアノです。
「Ki-650」はインテリアピアノの代表モデルで、美しい外装デザインが高級感を出し、カワイ木工技術がぬくもりを感じさせます。
リビングに設置すれば、まるでリビングがサロンになったかのような特別な空間に変身 。
ピアノを見るのも、触れるのも楽しくなるモデルです。
直営店モデル
カワイの直営店でしか購入できないモデルがいくつかあり、それらは「直営店モデル」と呼ばれます。
「K-700 アンバーバーチ」は、Kシリーズの最高峰である「K-700」の新色。
木質感を活かしたアーバンバーチツヤ消し塗装を施している製品で、ほかでは見ることのできないオリジナルの雰囲気があります。
インテリア性も高いので、ピアノの音もデザインも、両方にこだわりたい人におすすめのモデルです。
「LD-200WF」は、ウォルナットを使用したナチュラルな雰囲気の製品。
落ち着いた佇まいで、品のよさを感じさせるエレガントな空間にぴったりのモデルです。
前面の足部分の曲線が非常に美しく、つい見入ってしまいます。
特約店モデル
カワイの特約店モデルにはいくつかの種類がありますが、どれも非常にこだわって作られたモデルばかりです。
「C-980RE」はドイツのレンナー製ハンマーを採用しているこだわりのモデルです。黒鍵には黒壇を使用し、そのほかも随所にこだわりの素材を使用しています 。
風合いも個性的で、人とは違うアップライトピアノを求めている人におすすめです。
「C-880F」は、英国の「ロイヤルジョージ・フェルト」を使用して作られているモデル。
デザインにも非常にこだわっていて、随所の木工技術は生産者のこだわりを感じさせます。
美しい見た目はもちろん、華やかな音色も魅力。
DIAPASON
「DIAPASON」とは、昭和23年に日本で生まれたピアノブランドです。
天才技術者として名高い大橋幡岩氏がドイツのベヒシュタインピアノをモデルにして理想的なピアノを目指して設計と製作をしていました。
その大橋デザインを継承してカワイで製作しているのが「DIAPASONモデル」です。
中でも目を引くのが「DR-86」。
ディアパソンのオリジナルモデルを継承し、ほかでは見ることのできない個性的な、かつ美しいデザインのアップライトピアノです。
ずっと眺めていたい重厚感と品のよさ、そして美しい音色がレッスンの時間を素晴らしいひとときにしてくれます。
このメーカー・ブランドのピアノを購入した人の声
- 「私のグランドピアノはカワイのものです。音が気に入っているのはもちろん、狂いが少ないため扱いやすいです。調律も調整もあまり頻繁にする必要がありません。これはこのピアノがたまたま当たりだったからかもしれませんが」
- 「SKシリーズのSK-2を購入しましたが、レスポンスが悪いです。音自体は好き嫌いの話になってしまいますが、良い響きを持ち、タッチの違いで音色の変化もつけやすいです。けれど、作りが良くありません。ラヴェルやリスト、アルカンなんかだと、演奏にピアノがついてきません。連打が効かないのです。連打をするとカタカタ音がなってしまい、「夜のガスパール」「クープランの墓」「鏡」といった 曲を演奏するのは非常に苦痛を伴います。同じグレードなら、ちょっと頑張ってボストンかヤマハのS4にすれば良かったです」
- 「浜松にあるカワイ竜洋工場まで選定に行き、納得したうえでSK2を購入しました。 音色は、従来のカワイとは異なっており、明るくて深い響きになっています。低音部の響きは重厚で、とても迫力があり、中音部から高音部も、ピアニシモの時には優しくて包んでくれるような繊細な音色が出ます。フォルテで弾けば、キラキラした耳に心地よい美しい音色を出してくれます。 総合的には、購入して大満足のピアノです」