購入したピアノを上手に管理する方法とは?
自分が小さい頃からピアノを習っていて、娘が生まれたら同じようにピアノを習わせてあげたい。もしくは自分が小さい時にピアノが習えなかったから娘にやらせてあげたい。そんなふうに思っている方もいらっしゃるかと思います。そこで今回は、ピアノを購入する際に知っておきたいピアノ管理のポイントや注意点について紹介していきます。
ピアノを上手に管理するポイント
■温度・湿度対策
・室内温度は何度がベスト?
日本には四季があり年間を通して大きく気温が変化してしまうので、室内の気温を年中、一定に保つというというのはエアコンをつけっぱなしにでもしない限りは難しいです。よって高温になったり低温になってしまうようなところに放置しないように心がけるのが一番です。人が出入りするところに置いてあれば、極端な温度という状況になることは少ないと思うので、そこまで気にする必要はないと思います。ただし、直接風があたるエアコンの真下、湯気や油がかかるキッチンのすぐ隣、お風呂の湯気がくる場所などは避けるようにしましょう。 エアコンや温風ヒーターの風向きを調整して、直接風が当たらないように気を付けましょう。
・部屋の湿度は何%ぐらいに保つのか
温度の管理よりも重要なのがこの湿度対策。特に日本は、春先から夏の終わりごろまで湿度が高い時期が続くので注意が必要です。湿度の目安は人にもやさしい55%位といわれています。購入時や調律の際に一度尋ねてみましょう。
■乾燥対策
湿度が高いのも問題ですが、過度に乾燥しすぎてしまうのもピアノにとって問題です。木やフェルト製部品の収縮により、アクションのネジの緩みや接着の剥れなどによる雑音・弾奏不良が起きてしまうほか、ひどい場合は塗装のひび割れや外装の化粧板剥がれ、響鳴板割れなどの原因になってしまいます。
ピアノを管理する上での注意事項
■適切な設置場所に置く
ピアノには種類ごとに最適な設置場所があり、アップライトピアノの場合は背面に、グランドピアノの場合は左側に壁が来るように置くのがおすすめです。また、部屋のどの壁にすればよいかを選ぶ時には、内壁側で外気の影響を受けにくい壁、LDKに置く場合は調理中の湯気が当たりにくいキッチンから離れている壁、急激な温度変化を避けるため、エアコンの風がそのまま当たらない壁が望ましいです。
■床暖房対策
人間にとってはとても快適に過ごせるため便利な床暖房ですが、ピアノにとってはあまりよい暖房器具とは言えません。特に最近は、床暖房が標準装備となっている住宅も多いので注意が必要です。
床暖房がある部屋にピアノを置く場合は、設定温度を控えめにしましょう。また、湿度計を使って湿度55%を維持できるように加湿を心掛けましょう。対策を怠った場合、ピアノ本体が乾燥しすぎて音が狂ってしまったり、タッチに違和感を覚えるなどといったことが起きます。その他にも、アクションのネジの緩みや接着の剥れ、響板の割れ、塗装のひび割れ、外装の化粧板剥がれなど、かなりのダメージを受けてしまう可能性があるので注意しましょう。
まとめ
主に自己対応できる方法を紹介してきましたが、思うように管理ができなかったり、あまりにピアノの調子が悪い場合などは調律師の方に見てもらいましょう。いい演奏をするためにはピアノのコンディションを整えることが不可欠です。それぞれの環境に適した管理をしていきましょう。