【特集】消音ピアノシステムで自宅のピアノをいつでも練習できる
消音ピアノシステムは、アップライトピアノやグランドピアノに取り付けることで、ピアノから発せられる音を消した上で、ヘッドホンを通してピアノの音を聞けるようにするシステムです。
また、ヘッドホンから聞こえる内蔵音源には、高級ピアノや様々な楽器の音が使われており、自宅用のアップライトピアノを使いながら、世界レベルのグランドピアノの音で練習することもできます。
消音ピアノシステムとはどのような機械?
ピアノに取り付けて音を自由に調節する
消音ピアノシステムとは、ピアノにセンサーや専用機器を取り付けることで、鍵盤を弾いた時にピアノから発せられる音を消すシステムです。
また、ピアノの演奏音はヘッドホンを通して聞くことができるので、いつでも好きな時にピアノを練習することができます。
自宅にあるピアノをそのまま活用できる
消音ピアノシステムは、アップライトピアノやグランドピアノに装着させる機器であり、自宅にピアノを持っている人であれば、すでにあるピアノをそのまま利用することができます。
もちろん、新しくピアノの購入を検討している人も、消音ピアノシステムと合わせて購入・設置することが可能です。
コストパフォーマンスが高い
消音ピアノシステムはピアノそのものに取り付けるため、防音工事などが不要です。そのため、マンションやアパートに賃貸で住んでいる人でも自由に使える上、必要な費用も本格的な防音工事に比べれば安く済むため、経済的にも大きなメリットがあるといえるでしょう。
消音機能のオン/オフは自由に切り替え可能
一般的に、消音ピアノシステムは自由に消音機能をオン/オフ可能です。つまり、例えば休日の昼間など、自由にピアノの音を楽しみたい時には消音機能をオフにして、深夜や早朝といったピアノの音を抑えたい時は、ピアノの音を消しながらヘッドホンで練習することができます。
また、消音ピアノシステムの製品によってはヘッドホン端子が複数付いており、子どもと一緒にピアノを弾きたいママにとっても便利な機器といえるでしょう。
消音中にヘッドホンから聞こえるピアノの音は内蔵音源
消音ピアノシステムを使っている間、ヘッドホンを通して聞こえる音は、ピアノ本来のものでなく、システムに内蔵されている音源が使用されます。
消音ピアノシステムは複数メーカーから販売されており、内蔵音源にもメーカーごとの違いがあります。
内蔵音源には、国産高級ピアノの生の音を使ったものや外国産グランドピアノの音、さらに電子ピアノの音やその他の楽器音など、様々な種類があり、好みや目的に応じて自由に選択することが可能です。
タッチの強弱やペダル操作にも対応
消音ピアノシステムでは、鍵盤にセンサーが取り付けられて、微妙なタッチの強弱も判別してくれます。また、内蔵音源は打鍵の強さごとに収録されているため、センサーが感知したタッチの強弱に合わせて、ヘッドホンから聞こえる音も変化します。そのため、消音中でも自然な感覚でピアノの演奏を楽しむことが可能です。
その他、製品によってはペダル操作にも対応しており、ダンパー・ペダル、ソフト・ペダル、ハーフ・ペダルなどを使用した演奏も再現できます。
録音機能やメトロノーム機能など様々なサポート機能
消音ピアノシステムの種類によっては、演奏した曲を録音してくれたり、メトロノーム機能によって演奏をサポートしてくれたりと、様々な機能が付属しています。その他、プロが演奏した有名曲を内蔵しているものもあり、教材として使うこともできるでしょう。
もちろん、ヘッドホンの音量も自由に調節できるため、耳への負担を軽減したり、周囲の音がうるさい場合でもピアノの練習に没頭したりすることができます。
また、他の電子楽器と接続して同時に演奏を行ったり、音響機器に接続して録音したりという使い方も可能です。
消音ピアノシステムの仕組みとは?
消音バーがハンマーの動きを制御する
ピアノの鍵盤を押すと、その力に合わせて内部のハンマーが動き、弦を叩いて音を発生させます。
消音ピアノシステムの基本メカニズムは、内部のハンマーの動きを止める制御バーを取り付けて、鍵盤を押してもハンマーが弦に触れないようにするものです。
ハンマーが弦に触れない限り、ピアノから音が発生することもないため、消音中はピアノ本体から演奏音が鳴らなくなります。
つまり消音ピアノシステムは、ピアノの音を抑える防音機能でなく、そもそもピアノの音を発生させなくするシステムであり、周囲への影響を気にする必要がありません。
鍵盤の動きはセンサーで感知
消音ピアノシステムは、鍵盤の動きや強さ(速さ)をセンサーで感知して、それを電気信号へ変換します。そして、センサーから送られた電気信号は本体へ送られて、それに応じた内蔵音源を発生させるため、違和感なく演奏を楽しむことが可能です。
消音機能をオフにすると元通りに音が鳴る
消音ピアノシステムのスイッチをオフにすると、制御バーが働かなくなり、ハンマーは元の通りに弦を叩いて音を発生させます。
そのため、消音ピアノシステムを取り付けておけば、好きな時に消音機能をオン/オフできるので、目的に応じた使い分けも可能でしょう。
消音ピアノシステムのメリット・デメリット
消音ピアノシステムのメリット
消音ピアノシステムの最大のメリットは、時間帯や住宅環境を気にせず、どんなレベルの人でも自由にピアノの練習をできることです。
また、アップライトピアノでも高級グランドピアノの音を聞きながら練習したり、昔から自宅にあるピアノや中古ピアノなどにも取り付けられたりと、自由度も高く、ニーズに合わせて利用することができます。
消音ピアノシステムのデメリット
消音ピアノシステムを取り付けることで、特に消音機能をオフにして生のピアノの音を鳴らしている時に、ピアノのタッチが変わってしまったと感じる人がいます。
これは多くの場合、ハンマーの動きを止める制御バーの取り付け作業が適切に行われておらず、鍵盤を押した力が正しく弦に伝わっていないことが原因です。
つまり、消音ピアノシステムによる悪影響を防止するためには、充分な技術を持っている専門家に、きちんと取り付けてもらうことが欠かせません。
管理人が教える消音ピアノシステムで失敗しないコツ
消音ピアノシステムは、内蔵音源や機能だけでなく、センサーの取付位置やシステムの設定方法にもメーカーごとの差があり、必要な取付技術にも違いがあります。
そのため、自分や子どもにとってベストなピアノ探しと合わせて、どんな消音ピアノシステムを使えば良いのか、信頼できるお店でしっかりと確認することが大切です。